悪童日記・Le Grand Cahier

  • 2014/12/12(金) 11:21:10

悪童日記悪童日記
アゴタ クリストフ 堀茂樹

早川書房 2014-01-15
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映画化を機会に新しく出版されたようで、平積みになっていたものを手に取り、フランス文学をもっと読もうと思っていたところだったので内容も見ずに購入しました。有名なこの作品ですが全く、どのようなものか知らなかったのです。

内容(「BOOK」データベースより)
戦争が激しさを増し、双子の「ぼくら」は、小さな町に住むおばあちゃんのもとへ疎開した。その日から、ぼくらの過酷な日々が始まった。人間の醜さや哀しさ、世の不条理―非情な現実を目にするたびに、ぼくらはそれを克明に日記にしるす。戦争が暗い影を落とすなか、ぼくらはしたたかに生き抜いていく。人間の真実をえぐる圧倒的筆力で読書界に感動の嵐を巻き起こした、ハンガリー生まれの女性亡命作家の衝撃の処女作。


双子の少年の日記という形になっているので、とても読みやすいです。映画公開記念に訳者の方がインタビューに答えていらっしゃるのを読むと、原語版もそれほど難しい言い回しを使っていないようです。うーん、挑戦してみたいなぁ。

暴力、性的、どっちの点でもかなり過激な描写が多いです。「事実だけを」淡々と「綴られている」だけに余計に想像力が働きます。彼らの感情の説明も一切ありません。正解がないのでそれがものどかしいと思うか。好き嫌いの分かれ目はそこでしょうか。私はそういう物語が大好きだし、かなり残酷な結末ではあるのですがそれに反して読後がとても爽やかだったので、今後も繰り返し読む作品になりました。

邦題の「悪童」、彼らは「冷酷」ではあるけれど決しては「悪」ではありません。訳者の方は後書きに、いささか反語の意味も込めて「悪童」という言葉を選んだと書かれています。私自身、「悪」という刷り込みがあったからこそ、読み進めていくうちにそれに疑問を持ったとも言えるのですが、ちょーっと残念な邦題であるような気もします。「悪」ゆえ、手に取らないひとも出てくると思うので・・・。ここは彼らの習って、事実のみを書き記す意味で「偉大な日記」とか、直訳で良かったのでは・・・。
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